【報告】「Yurt東北日本語教師協働会 × SenTIA 地域日本語教育セミナー『日本語教育でつなぐ地域・企業・外国人就労者』」を開催しました
2025年9月28日(日)、今年度の「SenTIA地域日本語教育セミナー」を開催しました。
Yurt東北日本語教師協働会と仙台観光国際協会(SenTIA)の共催による地域日本語教育セミナー「日本語教育でつなぐ地域・企業・外国人就労者」を開催しました。

会場は仙台市市民活動サポートセンター。午前は講義、午後はワークショップの二部構成で行われ、27名が参加しました。
仙台市内でも、介護・製造・サービスなどの分野で働く外国人が年々増えています。
今回のセミナーは、そうした外国人就労者を地域全体でどのように支えていくかを考えることをテーマとしました。
講師には、愛知県で在住外国人の生活・雇用支援に取り組む 長尾晴香さん(一般社団法人ViVarsity/株式会社link design lab) をお迎えしました。
■第1部
午前の講義では、外国人受入れ政策の変遷や「特定技能」「育成就労」など新しい制度の概要を踏まえながら、就労者に必要な日本語力とは何か、また学習機会をどう確保していくかを分かりやすく解説していただきました。

就労者をとりまく日本語学習では、学習者本人だけではなく事業所のニーズもくみ取る必要があります。日本語教師は両者をつなぐ“仲介者”として重要な役割を担っているというお話が印象的でした。
愛知県で実際に連携体制を構築し成果を上げた事例も取り上げられ、参加者からは「断片的だった知識が整理された」「日本語教師がコーディネーター役を果たすことが重要だと分かった」との声が聞かれました。
■第2部
午後のワークショップでは、5つのグループに分かれて意見交換を行いました。
テーマは「外国人就労者や企業の“本当のニーズ”をどう探るか」。

表面的な目標を聞くだけでなく、「日本語を学んでどうなりたいか/なってほしいか」という根本的な目的に目を向けることの大切さを確認しました。
「具体的な事例を元に考えることができ、参考になった」「目標と結果を見える化することの意味、そしてその結果に導くために一人で行おうとせず周りを巻き込む交渉術や関係作りがとても大事になっていくことがわかった。」など、多くの前向きな反響がありました。
今回のセミナーには、日本語教師やボランティア、日本語教師養成講座受講中の方、介護施設の方など、幅広い立場の方に参加いただきました。
今回の学びを通して、SenTIAとしても、外国人就労者一人ひとりへの支援に加え、事業所や地域の皆様との協力を強化していく必要性を再確認しました。
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
==============================
仙台での日本語学習・支援について、詳しくは下記のページをご覧ください。
■SenTIA地域日本語教育ポータルサイト「仙台で日本語を学ぼう」
https://www.int.sentia-sendai.jp/nihongo/